Mac mini 2018で、macOSをMojave (10.14)からCatalina (10.15)にアップデートしたら、外付けディスプレイの画面が紫色になってしまいました。正確には、黒っぽい部分が紫色で、白っぽい部分が緑色になるという症状です。
ここまで色が変わってしまうと、仕事はおろか趣味にも使えないレベルです。
今回のアップデートに限らず、これまでにも同じように紫色になってしまった人もいるみたいなので、以前から存在している問題のようです。
症状が起こった際の環境は以下となっています。
ディスプレイ:LG E2241VG-BN 21.5インチ
接続ポート:HDMI
macOS:MojaveからCatalinaにアップデート
困ったときの「PRAMリセット」
こんなときMacユーザーなら真っ先に思いつくのが、困ったときの「PRAMリセット」です。
僕の場合、起動画面の色だけは一時的に正常になりましたが、次の起動では元どおりの紫色。あまり効果はないようです。ただこの方法で治る人もいるかもしれませんので、一回は試してみる価値はあると思います。
Thunderbolt(サンダーボルト)で接続
MacとディスプレイをHDMIケーブルで接続していましたが、どうやらHDMI出力の部分に問題がありそうです。
Mac mini 2018にはHDMIポートの他にThunderbolt3 (USB-C)のポートが搭載されていますのでこちらから繋いでみたら治るかもしれないと思い、USB-C HDMI変換ケーブルを購入することにしました。
純正品は高価なのでサードパーティ製品を購入してみましたが、これがビンゴ。正常な色に戻りました。
僕と同じようにHDMI接続で問題が起こっている方は、Thunderboltなど、別の出力ポートを試してみるといいかもしれません。
ディスプレイを別のものに変える
ポートを変える事によって解決しましたが、ディスプレイを変えてみたらどうなるでしょうか。
問題の起こったディスプレイ (LG E2241VG-BN) の他に、別の2台のディスプレイを実際に接続して検証してみました。
「BenQ GW2283」での検証
1台目は「BenQ GW2283 (21.5インチ)」で2018年に発売された比較的新しいモデルです (この記事を書いたのは2019年12月です)。
このディスプレイは、起動画面が紫色になったものの、起動後は正常な色の表示になりました。起動中の色が気にならなければ問題なく使えます。
1ヶ月くらいそのまま使っていたら不思議な事が起こりました。特に何も対策していないのに、起動中の画面も正常な色になったのです・・・なぜでしょう。
「LG 32UK550-B」での検証
2台目は「LG 32UK550-B (31.5インチ/4K)」でこちらも2018年に発売されたモデルです。
このディスプレイは他の2台と違って4Kだったので少し不安でしたが、起動画面も起動後の画面も正常な色の表示でした。ただ、HDMI接続では少し画質が悪かったのでThunderbolt3に付け替えたら画質が改善しました。
検証データは3件しかないですが、このようにディスプレイの種類によって表示が違う事がわかりました。
現在使用しているディスプレイが古いものだったり、不満があったりする場合は思い切って買い替えてみるのもありかなと思いました。
HDMIの出力をRGBモードに変更する方法は使えなさそう
今回のように画面が紫色になったり表示がおかしくなる症状は、HDMI出力の色空間がYCbCrになっているという事が問題になっている場合が多いようです。
HDMIの出力を強制的にRGBモードに上書きする事によって解決するという方法がありますが、SIPを無効してファイルを上書きしようとしても「Read-only file system」と表示され上書きする事ができませんでした。
Catalinaからファイルシステムの仕様変更があり、「Read-only」の部分の変更はできなくなったようです。
僕の場合は、ポートを変更する・ディスプレイを別のものに変更するという方法で解決しましたが、OSを以前のバージョンに戻す・Macの修理・買い換えといった事も必要になってくるかもしれません。